御宿町のメキシコ塔

千葉県夷隅郡御宿町にあるメキシコ塔。今まで何回か訪れているこの塔の由来は(私が小学校の頃初めて聞いた時は、いい話だなあと思ったのを記憶しています)なんとなくはわかっているつもりでした。先日県外に住む友人を観光に連れて行ったときに、詳しい話を再認識しました。これは御宿町が誇る感動の話です。

それは今から400年も前の話。1609年(慶長14年)一隻のスペイン領フィリピン総督一行を乗せた帆船がメキシコに向かう途中に岩和田沖で座礁しました。遭難した317名の寒さと飢えに震えている初めて見る異国の人を、村民300人程が献身的に救助にあたりました。暖かい衣服や食料を惜しみなく与え、海女たちは自分の体温で遭難者を暖め救助したと伝えられています。時の幕府徳川家康とも謁見し、破格の歓迎を受けたといいます。

このことをきっかけにメキシコとの暖かい交流の歴史が始まり1928年(昭和3年)にコンクリート製の塔が完成しました。その後もさまざまな行事が行われています。

太平洋を一望できるこの地に、こんな人類愛ともいえるとっても暖かな話があったのは感動です。太平洋の大海原は、遠く異国にも繋がっているんだなと強く深く感じました。

ちなみに御宿は、童謡‟月の砂漠”でも知られています。海岸には、ラクダの像が立っています。ぜひ行ってみてください。御宿のゆるキャラ『エビアミーゴ』は、特産品の伊勢えびと交流の深いメキシコの要素を併せ持つかわいいキャラクターです。

どこの地にも歴史があり、住んでいる人も知らないことは、たくさんあるのではないかと思います。興味をもって紐解いていくことって大事なことだと感じます。私、歴女になれそうかな(笑)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA